三宅正弘

37ヵ国47都道府県「まちあるき」、そこから「まちづくり」へ

三宅正弘

教授

生活文化・デザイン領域

Profile

芦屋生まれ、京都大学大学院修了、大阪大学大学院修了、工学博士。
フランス人文科学研究所の受入れ教授などを経て現職。兵庫県外国人県民共生会議・座長、兵庫県多文化共生ネットワーク会議・コーディネーター、芦屋市立山手小学校学校運営協議会・会長、兵庫県立芦屋国際中等教育学校・評議員などを務める。
専門はまちづくり。「阪神間モダニズム」「美食空間」「多文化共創」「学校と地域」などをキーワードに、地域資源を活かしたまちづくりに取り組む。

無数のまちを歩く、まちづくりのための素振り

幼少の頃から、お稽古で週2回は必ず芦屋から三宮へ通ったことから、まち探検という遊びを発見。5歳の時にパリの従姉の家に滞在してから、さらに街の比較が趣味になりました。研究者となり55歳を越えた今も、それを続けている感じです。

365日間かけた47都道府県・365店のカステラの分析に、フランス国内各地のミルフィーユを365日間・365店の調査もしました。カステラやミルフィーユを通じて、街を比較していく旅です。街のお寿司屋さんを連続100日、カレー100日間など、37ヵ国47都道府県、無数の街を調査してきました。

そこで感じたことを、まちづくりに活かしています。野球選手が素振りをするように、日々のまち歩きでトレーニングをしています。

まちあるきの達人、クルーズの水先案内人へ

まちあるきの解説をするのも、参加者と街の魅力をシェアすることができて、幸せを感じます。幼少から見つけてきた地域資源を紹介できる機会です。

近年はまちあるきに加え、船のクルーズの水先案内人としても活動中。道頓堀川、神崎川、淀川、神戸港、芦屋や西宮の海と声をかけてもらっています。今年は大阪・関西万博の会場への水先案内人も楽しみました。

まちあるきもクルーズも、参加してくださる方々と一緒に、景観やまちづくりを考えるきっかけになればと願っています。

子ども達と学び合い、「まなび」はまちづくりへ

学びはまちづくりに繋がると考え、いろいろな地域の幼稚園や小学校での授業づくりにも取り組んできました。子どもたちの学びは、地域に暮らす方々を自然と結び付けていくことがあります。これまで芦屋市の小学校では、地元の石材である六甲花崗岩を使ったまちづくりや、松林の中でのアートプロジェクト、西宮市の小学校では地元の鳴尾苺を地域に広げるまちづくり、徳島ではアカテガニの家づくりなど地域ならではの資源を探し、子どもたちと一緒に「その土地でしかできない学び」を創出。2025年度はゼミ生のアイデアで、尼崎市の小学校で下水道の探求の授業を実施しました。

学生と共に学び続ける毎日を楽しみながら、私はこれからも探究を続けます。

他の教員を見る

生活環境学科についてもっと知る